pandas.DataFrame.resampleの概要

pandas.DataFrame.resampleは、時間間隔に基づいてデータを再サンプリングするための強力なメソッドです。これは、時系列データを扱う際に特に有用です。

このメソッドは、以下のような形式で使用します:

DataFrame.resample(rule, axis=0, closed=None, label=None, convention='start', kind=None, loffset=None, base=None, on=None, level=None)

ここで、ruleパラメータは再サンプリングの頻度を指定します。例えば、’D’は日次、’M’は月次を意味します。

axisパラメータは再サンプリングの軸を指定します。デフォルトは0(インデックス)です。

その他のパラメータを使用して、再サンプリングの挙動をさらに細かく制御することも可能です。

再サンプリング操作は大きく分けて2つのステップからなります:ダウンサンプリングアップサンプリングです。ダウンサンプリングでは、データはより低い頻度(例:日次から月次)に集約され、アップサンプリングでは、データはより高い頻度(例:月次から日次)に補間または再サンプリングされます。

このメソッドを使うことで、様々な時間間隔でのデータ分析が可能になります。具体的な使用例については、次のセクションで詳しく説明します。

カスタム間隔でのリサンプリング

pandas.DataFrame.resampleメソッドは、標準的な時間間隔(’D’や’M’など)だけでなく、カスタム間隔でのリサンプリングも可能です。

例えば、2時間ごと、3日ごと、5分ごとなど、任意の時間間隔でデータをリサンプリングすることができます。これは、ruleパラメータに数値と時間単位を組み合わせた文字列を指定することで実現します。以下に具体的なコードを示します:

# 2時間ごとにリサンプリング
resampled_data = df.resample('2H').mean()

# 3日ごとにリサンプリング
resampled_data = df.resample('3D').mean()

# 5分ごとにリサンプリング
resampled_data = df.resample('5T').mean()

上記のコードでは、'2H''3D''5T'という文字列がそれぞれ2時間ごと、3日ごと、5分ごとのリサンプリングを指示しています。また、.mean()メソッドを用いて、各時間間隔での平均値を計算しています。

このように、pandas.DataFrame.resampleメソッドを使えば、標準的な時間間隔だけでなく、カスタム間隔でのリサンプリングも簡単に行うことができます。これにより、さまざまな時間間隔でのデータ分析が可能になります。具体的な使用例については、次のセクションで詳しく説明します。

リサンプリングの実用例

pandas.DataFrame.resampleメソッドの使用例として、以下のようなケースが考えられます:

  1. 株価データの分析:株価データは通常、日次データとして提供されますが、これを週次や月次データにリサンプリングすることで、長期的なトレンドを分析することが可能になります。
# 日次データを週次データにリサンプリング
weekly_data = daily_data.resample('W').mean()
  1. センサーデータの集約:高頻度で記録されるセンサーデータを、時間間隔を指定して集約することで、データのノイズを減らし、特徴をより明確に捉えることができます。
# 1分ごとのデータを1時間ごとにリサンプリング
hourly_data = minute_data.resample('1H').mean()
  1. 欠損値の補間:時間間隔が不規則なデータや、一部の時間でデータが欠損している場合に、リサンプリングを行うことで欠損値を補間することができます。
# 欠損値を補間
resampled_data = irregular_data.resample('1H').interpolate()

以上のように、pandas.DataFrame.resampleメソッドは、様々なデータ分析のシーンで活用することができます。このメソッドを使いこなすことで、時間間隔に基づくデータの分析がより容易に、そしてより深く行えるようになります。具体的な使用例については、次のセクションで詳しく説明します。

投稿者 kitagawa

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