Rolling関数の基本的な使い方

Pandasのrolling関数は、データフレームやシリーズに対して移動窓(moving window)操作を適用するための強力なツールです。これは、特定の窓サイズでデータを「ロール」(またはスライド)し、その窓内のデータに対して操作を適用します。

基本的な使用方法は次のとおりです:

df.rolling(window=3).mean()

ここで、dfはデータフレーム、window=3は3行の窓を指定し、.mean()は各窓の平均値を計算します。このコードは、各3行の範囲で平均を計算し、その結果を新しいデータフレームとして返します。

rolling関数は、データ分析において非常に有用で、特に時系列データの分析においてよく使用されます。たとえば、株価の移動平均を計算する場合などに使用します。

次のセクションでは、rolling関数で使用できるさまざまな統計操作について詳しく説明します。それでは、次のセクションでお会いしましょう!

Rolling関数での統計操作

Pandasのrolling関数は、移動窓(moving window)操作を適用するための強力なツールであり、様々な統計操作を行うことができます。以下に、rolling関数で利用可能な主な統計操作をいくつか紹介します。

  1. 平均(Mean): .mean()を使用して、窓内のデータの平均値を計算します。
    python
    df.rolling(window=3).mean()

  2. 中央値(Median): .median()を使用して、窓内のデータの中央値を計算します。
    python
    df.rolling(window=3).median()

  3. 最小値(Min)と最大値(Max): .min().max()を使用して、窓内のデータの最小値と最大値を計算します。
    python
    df.rolling(window=3).min()
    df.rolling(window=3).max()

  4. 標準偏差(Standard Deviation): .std()を使用して、窓内のデータの標準偏差を計算します。これはデータの分散を測るのに役立ちます。
    python
    df.rolling(window=3).std()

  5. 合計(Sum): .sum()を使用して、窓内のデータの合計を計算します。
    python
    df.rolling(window=3).sum()

これらはrolling関数で利用可能な統計操作の一部です。他にも多くの操作が可能で、それらを組み合わせてデータ分析を行うことができます。次のセクションでは、これらの操作をどのように応用するかについて詳しく説明します。それでは、次のセクションでお会いしましょう!

Rolling関数の応用: 移動平均

Pandasのrolling関数を使用すると、データフレームやシリーズに対して移動平均(rolling average)を簡単に計算することができます。移動平均は、時系列データのノイズを平滑化し、データのトレンドを明確にするための一般的な手法です。

以下に、3日間の移動平均を計算する例を示します:

df.rolling(window=3).mean()

このコードは、各3行の範囲で平均を計算し、その結果を新しいデータフレームとして返します。このようにして計算された移動平均は、元のデータの短期的な変動を平滑化し、長期的なトレンドを強調します。

また、rolling関数は、窓のサイズだけでなく、窓の種類(例えば、三角窓やガウス窓など)も指定することができます。これにより、窓内のデータに対する重み付けを変更することができます。

次のセクションでは、rolling関数のさまざまなパラメータについて詳しく説明します。それでは、次のセクションでお会いしましょう!

Rolling関数のパラメータ詳細

Pandasのrolling関数は、様々なパラメータを持っており、これらを使ってデータ分析をより柔軟に行うことができます。以下に、主なパラメータをいくつか紹介します。

  1. window: 移動窓のサイズを指定します。これは整数値で、窓内に含まれる期間の数を表します。

    python
    df.rolling(window=3).mean()

  2. min_periods: 窓内に必要な最小の観測値の数を指定します。これは整数値で、この数未満の観測値が窓内にある場合、結果はNAになります。

    python
    df.rolling(window=3, min_periods=2).mean()

  3. center: ブール値で、Trueの場合、窓の中心をラベルに設定します。

    python
    df.rolling(window=3, center=True).mean()

  4. win_type: 窓の形状を指定します。デフォルトはNoneで、全ての観測値に均等な重みが与えられます。他にもtriangblackmanhammingbartlettparzenbohmanblackmanharrisnuttallbarthannなど、様々な窓形状を指定することができます。

    python
    df.rolling(window=3, win_type='hamming').mean()

これらのパラメータを適切に設定することで、rolling関数を使ったデータ分析をより精度高く、効率的に行うことができます。次のセクションでは、これらのパラメータを活用した実践例について説明します。それでは、次のセクションでお会いしましょう!

実践例: ファイナンスデータに対するRolling関数の適用

Pandasのrolling関数は、特にファイナンスデータの分析において非常に有用です。以下に、株価データに対して移動平均を計算する実践例を示します。

まず、必要なライブラリをインポートし、データを読み込みます。

import pandas as pd
import pandas_datareader.data as web
import datetime

start = datetime.datetime(2020, 1, 1)
end = datetime.datetime(2020, 12, 31)
df = web.DataReader('^N225', 'yahoo', start, end)

上記のコードでは、2020年の日経225の株価データを読み込んでいます。

次に、rolling関数を使用して、7日間と30日間の移動平均を計算します。

df['7D MA'] = df['Adj Close'].rolling(window=7).mean()
df['30D MA'] = df['Adj Close'].rolling(window=30).mean()

このコードは、Adj Close列(調整後終値)に対して7日間と30日間の移動平均を計算し、それぞれ新しい列7D MA30D MAに結果を格納します。

最後に、元のデータと移動平均をプロットします。

df[['Adj Close', '7D MA', '30D MA']].plot(figsize=(10,5))

このコードは、調整後終値と移動平均を同じグラフにプロットします。これにより、株価の短期的な変動と長期的なトレンドを視覚的に比較することができます。

以上が、Pandasのrolling関数を使用したファイナンスデータ分析の一例です。rolling関数は、その他の統計操作や窓の形状の設定など、さまざまな機能を提供しています。これらを活用することで、データ分析をより深く、より具体的に行うことができます。それでは、次のセクションでお会いしましょう!

投稿者 kitagawa

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